
格差を可視化し、経験する授業実践
June 7, 2026



高校学校等で実施できている活動を単純に高度化するだけでは、敢えて大学が高大接続事業を行う意義が乏しい(阪口 (2023), 21)
体験すること自体、活動すること自体に重きを置くとともに、学びの場で生じる様々なコミュニケーション(阪口 (2023), 21)
特に、大学進学を考えている中高生や現役大学生に対しては、近い将来を具体的に思い描いたり、将来直面するかもしれないハプニングやジレンマに備えたりするための教材として活用される場合が多い(萩原 et al. (2025), 72)。
ゲームの中で,他プレイヤーに生じるハプニングに共感したり、時に手助けしたりすることは、ピア・サポートの疑似体験としても位置付けられる(萩原 et al. (2025), 72)。


「どうすれば、深刻な格差を伝えつつも、ただ絶望させるのではなく、行動につなげられるのか?」――これが、今あなたの手元にあるこのツールキットを作るきっかけとなった問いでした。社会的正義を求めるならば、私たちの社会に存在する分断を明るみに出さなければなりません。それによって、一部の人々が目を背けたがるような不公平さが浮き彫りになることもあるでしょう。例えば、裕福な人と貧しい人の間にある圧倒的な格差、今なお根強く残る性差別や人種差別などが挙げられます。しかし、ただ事実を伝えるだけでは、「どうせ何をしても変わらない」という諦めを助長してしまう恐れがあります。特に、すでに多くの困難に直面している人々が「こんなに不平等なら、自分には何の希望もない」と感じてしまえば、問題を解決するどころか、むしろ逆効果になってしまうのです。
社会の中での役割に対する固定観念が、不平等を生み出す一因となっています。私たちは、「違う未来もあり得る」ということを伝えたいのです。統計の数字の裏には、実にさまざまな生き方があるということも。そして、私たちは周りから支えを受けることができるということも。みんなで力を合わせれば、社会のルールを変えることだって可能なのです。実際のところ、人は決して一人だけで成功したり、失敗したりするわけではありません。
このゲームを作ったそもそもの動機は、ひと握りの地主が借地人から徴収した地代で儲ける、社会制度の不平等を暴くところにあった。〔略〕現実の世界は辛くても、モノポリーで遊んでいるときは、通りをまるごと買い占める夢さえ見られる。このゲームが教えてくれるのは、最初の考案者が意図した点とはまったく逆で、「不動産を所有するのは賢い」ということだ。持てば持つほど、カネになる。とくに英語圏では、投資するなら家屋に勝るものはないことが、万人の認める真理になった(ファーガソン,ニーアル and 仙名 (2015), 320-322)。



あなたにはゲームのバランスを再調整するチャンスがあります! キャラクター間の差を縮めるために、変更したい不公平なルールをみんなで選んでください。
思ったよりちゃんと不平等で自分はずっと貧困だったけどこんな気持ちになるんだなと思いました。あともうちょっと時間は長い方が良いと思いました。
モノポリーのイベントカードが、社会にある不平等を具体的に提示してくれたお陰で、その後のグループワークでも日本の社会の不平等の例を挙げやすかった。
普段通りプレイしているだけであっても、不平等について深く考えさせられた。今までは不平等は自分から遠い存在だと思っていたが、身近にもあるものであることを知ることができたので、これを機に考えて生きたいと思います。
大きな格差がある状態からでも、なんだかんだ言って身分関係なく助け合うことができて、日本はそのような精神があるのはすごいことだなと思った。