ビブリオバトル入門《2025》

#4 研究分野の本を紹介しよう①:第1ラウンド

苅谷千尋

金沢大学

October 29, 2025

Ⅰ. 授業の感想

授業の感想

二回目の発表だったから前回よりは時間の感覚がわかって、計画的に話ができたと思う。物語文を題材に選んだが、登場人物についてどこまで説明するかが難しい。聞き手にとって情報量が多すぎるのは混乱するからどこまで情報をそぎ落とすかを次回から意識したいと思った。好きな本の紹介は普段自分が読まないような本を知れてとても楽しかった。同時に、ビブリオバトルに向かないジャンルもありそうだと思った(梅野さん)。

自分が発表したときに質問をしてくれると興味を持ってもらえたのだと実感できてとても嬉しいなと改めて感じました。私は何を質問したら良いのか分からず、質問をすることが苦手なのですが班のみんながとても質問が上手だったので次回から参考にさせてもらおうと思います。ビブリオバトルで紹介された本からも新しい視点を学べますが、質問をしている人からもそんな視点で質問できるんだという新しい視点を得られてとても学びになりました(坂田さん)。

授業の感想

今回の質問時間に班員が「この本はなぜこの題名なのだと思いますか?」と質問をしたときに非常に興味深いと感じた。本のタイトルは重要な意味を持つと思う。読者に真っ先に飛び込んでくる作品の情報であり、その本が読まれるかどうかはタイトル次第といっても過言ではないと感じる。多かれ少なかれ作品との関係が読み取れる。その見落しがちだが大事な部分に対し質問したことは意義があると思うし、面白いと感じた。自分ももっと好きな本について知ろうと思った(竹田さん)。

  • 学生が提出するレポートのタイトルについても、教員は同じことを思っています!
    • 講義名+レポート課題のようなタイトルが付されていると、残念な気持ちに・・・
    • 奇をてらう必要はないですが、レポートの内容を表す具体的なタイトルをつけましょう

授業の感想

今回の授業では、ビブリオバトルで作品の魅力をどう伝えるか、その難しさを改めて感じた。特に同じ班の人が話していた「ネタバレを避けながら紹介する難しさ」が印象に残った。どんでん返しや伏線回収が見事な作品は、その魅力を語るほどに核心に触れてしまうため、面白さを伝えたい気持ちとネタバレの線引きの間で悩む様子がよく分かった。また、主人公が最後に亡くなる作品を紹介していた人も、物語全体がその瞬間の衝撃や感動、切なさにつながっているからこそ、あらすじをどこまで話すかに迷っていた。作品の構成やテーマによって紹介の工夫が必要だと感じ、ビブリオバトルは単なる本の紹介ではなく、聞き手の興味を引く表現力も問われる場だと改めて学んだ(中田さん)。

本を読む際にはその本が書かれた背景に着目してみると良いと思いました。本が書かれた当時の社会の様子や筆者の考えに思いをはせることでその本をより深く理解できるようになると思います。ビブリオバトルでは本の内容だけではなく、その本が伝えたいメッセージ、自分なりの解釈を伝えることで、聞いている人たちも実際にその本を読んだときに考え方の違いを楽しむことができると思います(若林さん)。

Ⅱ. グループワーク:研究分野の本を紹介しよう 第1ラウンド

授業の約束(教員との約束)

この授業はグループワーク中心の授業です。教員一人では授業を作ることができません

  • 教員:学びの空間設計者
  • 受講生:コンテンツ制作者

皆さんも授業を作るメンバーとして、以下の3つを心がけて下さい

  1. 元気に毎回出席する(ただし無理は禁物)
  2. グループワークには積極的に参加する
  3. 提出物はちゃんと出す

グループワークの心理的安全性

重要 | 「この場では安心して意見を言える」という感覚が何より大切です

  1. グループワークで話したことは外に持ち出さない
  2. 相手の意見を批判しない(マウンティング行為を含む)
  3. グルームのメンバー全員が「つながり」を生む声かけを心がける(「◯◯さんはどう思いますか?」)

グループワークの心理的安全性

禁止 | マウンティング行為

  • 知識ひけらかし型:「この本は原著で読んでるから、翻訳はちょっとね」/ 「作者の別の論文を読んでないと本当の意味は分からないよ」
  • 先取り型:「あー、この後の展開は◯◯だから、そこまで読まないと面白さはわからないよ」/「私、もう続編も全部読んでるから」
  • 比較優位型:「その感想は初心者っぽいね」 / 「自分はもっと難しい本を普段読んでるから、この本は物足りないかな」
  • 発言の矮小化型:「その見方は浅いよ、本当はこう読むべきなんだ」 / 「その感想はよくあるけど、重要なのは別のところだよ」 / 「それってあなたの感想ですよね」

ビブリオバトル:研究分野の本を紹介しよう①

ビブリオバトル:研究分野の本を紹介しよう①

司会(タイムキーパー):スペード♠️️︎️

本の紹介:5分(最低4分30秒は話すこと)

質疑応答:3分(しっかり3分間、質疑応答すること)

アフターセッション:5分(しっかり5分間話し合うこと)

  • グループチャンプ本を決めて下さい
    • 配布するカードに、日付、グループチャンプ本のタイトル、その受講生の名前、簡単な理由を書いて提出して下さい
  • 残りの時間は、ブックカードのまとめ方、質疑応答の続きなど、各グループで有効に活用して下さい

Ⅲ. グループチャンプ本プレゼンテーション

グループチャンプ本プレゼンテーション

司会(タイムキーパー):ジョーカー🃏

本の紹介:5分(最低4分30秒は話すこと)

質疑応答:3分(しっかり3分間、質疑応答すること)

  • プレゼンテーションシート
    • 最終授業日に「クラスチャンプ本」を投票で決めます。忘れないためにメモを取っておいて下さい
    • プレゼンテーションシートは回収しません

Ⅳ. 次回の授業と宿題

次回の授業と宿題

次回

  • 研究分野の本を紹介しよう 第2ラウンド

宿題