ビブリオバトル入門《2025》

#7 研究分野と(少し)外れた本を紹介しよう②

苅谷千尋

金沢大学

November 19, 2025

Ⅰ. 授業の感想

授業の感想

グループに医学類の方がいて、医療系と近すぎず離れすぎず絶妙な本のチョイスをしていて本選びが上手いなと思った。その方の発表を聞いて、同じ事象を一つの専門だけでなくそれ以外の専門分野から見ることで、違った捉え方や発見ができることを実感した。専門を極めることは大事だが、それで視野が狭くなってはいけないし、常にアンテナを立てて広く情報や知識を集め、考えることが大事だと思った(厚見さん)。

同じグループだったメンバーが自分では手に取らない分野の本を紹介してくれて面白かった。留学生が自分の国の本を紹介してくれたのが私は嬉しかった。マレーシアの政治の話や国を代表するリーダーの話など、今回同じグループにならなかったら一生知らなかったのではないかと思う。GS科目ならではのとても貴重な出会いだと感じた(梅野さん)。

授業の感想

今回の授業を通して思ったことは、ビブリオバトルは本を紹介するのもそうだけどその後の質問したり感想を言い合う時間がとても有意義な時間なんだと気づいた。友達が紹介してくれた読んだことのない本について皆でここはどういうことなのか、この本を読んでどういう感想を持ったのかといったように活発にグループで議論できるのはビブリオバトルならではだと思う。質問できるというのも一つの大事な能力だと思うから、身に着けていきたい(大下さん)。

研究分野から少し離れた本では、どうやってその人の研究分野に繋げるのかな?というような本もたくさんあったけれど、本の紹介を聞いていると、確かに意外と関連するところがあるんだなと思える部分が多くありました。同じ本を全く予備知識なく私が読んだとしても、自分の専門分野と絡めた視点からその本を考察することは絶対にできなかっただろうと思うような考え方もたくさんあったので、その本を読んだ人の考察をまず聞いてから自分も同じ本を読んでみるといつもの自分の癖とは違った考えを念頭に置いて本を読めるので面白そうだなと思いました(坂田さん)。

授業の感想

医学の分野から少し外れた本を探すのは難しかったが、看護師や作業療法士などの医師以外の医療従事者の本以外にも、生物学に関する本、働く上での心構えに関する本、コミュニケーション能力に関する本など、自分自身が思いつきもしなかったような関連のさせ方の本が多くあった。専門から少し外れた分野の本は今まで読む機会があまりなく、知識もないからこそ、新鮮な気持ちで読むことができた(若林さん)。

今回の授業で良かった点は、自分以外の分野の難しさを知れたことです。私は国際系ですが、経済の本を選んで読んだときに「こういうことも学ぶんだ」「自分の分野より大変だな」と感じました。離れた分野の人の興味の広さにも面白さを感じました(ヌリンウマイラさん)。

Ⅱ. グループワーク:研究分野と(少し)外れた本を紹介しよう②

授業の約束(教員との約束)

この授業はグループワーク中心の授業です。教員一人では授業を作ることができません

  • 教員:学びの空間設計者
  • 受講生:コンテンツ制作者

皆さんも授業を作るメンバーとして、以下の3つを心がけて下さい

  1. 元気に毎回出席する(ただし無理は禁物)
  2. グループワークには積極的に参加する
  3. 提出物はちゃんと出す

グループワークの心理的安全性

重要 | 「この場では安心して意見を言える」という感覚が何より大切です

  1. グループワークで話したことは外に持ち出さない
  2. 相手の意見を批判しない(マウンティング行為を含む)
  3. グルームのメンバー全員が「つながり」を生む声かけを心がける(「◯◯さんはどう思いますか?」)

グループワークの心理的安全性

禁止 | マウンティング行為

  • 知識ひけらかし型:「この本は原著で読んでるから、翻訳はちょっとね」/ 「作者の別の論文を読んでないと本当の意味は分からないよ」
  • 先取り型:「あー、この後の展開は◯◯だから、そこまで読まないと面白さはわからないよ」/「私、もう続編も全部読んでるから」
  • 比較優位型:「その感想は初心者っぽいね」 / 「自分はもっと難しい本を普段読んでるから、この本は物足りないかな」
  • 発言の矮小化型:「その見方は浅いよ、本当はこう読むべきなんだ」 / 「その感想はよくあるけど、重要なのは別のところだよ」 / 「それってあなたの感想ですよね」

ビブリオバトル:研究分野と(少し)外れた本を紹介しよう②

ビブリオバトル:研究分野と(少し)外れた本を紹介しよう②

司会(タイムキーパー):ダイヤ♦︎️️︎️

本の紹介:5分(最低4分30秒は話すこと)

質疑応答:3分(しっかり3分間、質疑応答すること)

アフターセッション:5分(しっかり5分間話し合うこと)

  • グループチャンプ本を決めて下さい
  • 配布するカードに、
    • 日付
    • グループチャンプ本のタイトル
    • 受講生の名前
    • 選出理由を書いて提出して下さい
  • 残りの時間は、ブックカードのまとめ方、質疑応答の続きなど、各グループで有効に活用して下さい

Ⅲ. グループチャンプ本プレゼンテーション

グループチャンプ本プレゼンテーション

  • 本の紹介:5分
    • 最低4分30秒
  • 質疑応答:3分

プレゼンテーションシート

  • 最終授業日に「クラスチャンプ本」を投票で決めます
  • 簡単なメモをプレゼンテーションシート書きましょう(回収しません
05:00
00:30

Ⅳ. 次回の授業と宿題

次回の授業と宿題

次回:まとめと振り返り

  1. 残りのプレゼンテーション
  2. クラスチャンプ本の決定
  • これまで一度もプレゼンテーションをしていない人はプレゼンの準備をお願いします
  • 紹介する本は、研究分野の本、または、研究分野と(少し)外れた本のどちらかにして下さい(ブックカード、本も忘れずに持ってきて下さい)

次回の授業と宿題

宿題