| 評価項目 | F | C | B | A | S |
|---|---|---|---|---|---|
| 本の選択と紹介 | 要点の整理が不十分で、紹介として成立していない / 内容がほとんど伝わらない、あるいは課題の趣旨から逸脱している | 本の要点が整理されていない、または内容が断片的である / 紹介が理解しにくく、聞き手に十分伝わらない / 表現に工夫がなく、単なる羅列にとどまっている | 本の要点はある程度まとめられているが、不十分または冗長な部分がある / 紹介の仕方にややわかりにくさが残る / 表現は平易だが、工夫や魅力づけはあまり見られない | 本の要点を適切にまとめている / 読み手・聞き手が理解しやすい紹介となっている / 表現に一定の工夫がみられる | 本の要点を的確かつ簡潔に整理している / 読み手・聞き手にとって非常にわかりやすく、魅力的に紹介できている / 表現に独自の工夫があり、紹介を聞いた人が「その本を読みたい」と思える内容になっている |
| グループワーク | グループワークに参加していない | グループワークに参加しているものの、常に受け身であり、消極的な態度が目立つ | 指示があれば、しっかりとグループワークに参加できる | 授業にもっとも積極的に参加している受講生の一人であり、グループワークの準備や質疑応答などに積極的、主体的に関わっている | 授業にもっとも積極的に参加している受講生の一人であり、グループワークの準備や質疑応答などでもグループを常にリードしている |
| 関心の広がり | 他の受講生の紹介に耳を傾けていない、または態度が不適切である / 異分野への関心が全く広がらず、学習機会を活用していない | 他の受講生の紹介に十分に注意を払っていない / 関心が自分の領域に偏り、異分野の本に対する理解や関心が広がらない / 学びの広がりを意識していない | 他の受講生の紹介を聞いているが、関心は主に自分の分野にとどまっている / 異分野への理解や関心の広がりは限定的である / 新しい視点を取り入れる姿勢は部分的に見られる | 他の受講生の紹介に注意深く耳を傾けている / 自分の関心とは異なる分野にも理解を示している / 新しい知識や考えを取り入れようとする姿勢が見られる | 自分の関心分野にとどまらず、他の受講生が紹介する多様な本に積極的に耳を傾けている / 異なる分野の内容を理解し、自分の学びや関心に結び付けて考えている / 紹介を受けて得た気づきや新しい関心を、自発的に表現・共有している |
| プレゼンテーション | プレゼンとして成立していない(声が聞こえない、原稿の読み上げのみなど) / 聴衆を意識した工夫が全く見られない / 質問に答えようとしない、無視する、不適切な態度をとる | 単なる要点説明にとどまり、聴衆を意識した演出がほとんど見られない / 声や表情、構成が単調で、聴衆の関心を引きつけにくい / 質問に対して十分に答えられていない、あるいは曖昧な回答が多い | プレゼンの基本はできているが、演出や工夫は限定的である / 聴衆への意識はあるが、必ずしも強く引き込む効果は見られない / 質問には答えているが、簡潔すぎる・やや不十分な回答にとどまることがある | 聴衆を意識したプレゼンを行っている / 声や表情に工夫があり、聴衆に分かりやすく伝わっている / 質問に的確に答えている | 聴衆を強く意識した工夫が随所に見られる / 声の抑揚、ジェスチャー、ユーモア、問いかけなどを効果的に使い、聴衆を引き込むことができる / 聴衆が「その本を読みたい」と思わせる高い説得力を持っている / 聴衆からの質問に誠実かつ的確に答えている |
Ⅰ. 授業の主題
ビブリオバトルは、発表者がお勧めの本を持ち合い、1人5分の持ち時間で紹介(書評)した後、発表者と観客が一番読みたくなった本(「チャンプ本」)を決定するというイベントです。
この授業はビブリオバトルの基礎的知識を習得し、実際にビブリオバトルを実践します。毎回の授業は少人数のグループワークが中心です。ビブリオバトルのあとは、アフターセッションの時間を設け、追加の質問や感想などを自由に意見交換します。
受講生はビブリオバトルでの本の紹介を通して、あらためて自分の「好きな本」、「面白い本」、「大切な本」を見つけるスキルやその内容をまとめる力を身につけるとともに、プレゼンテーション能力、ファシリテーション能力、タイムマネジメント能力を磨くことができます。
受講生は、全国大学ビブリオバトルなどでの活躍が期待されますが、このような全国大会への参加は必須ではありません。ビブリオバトル自体にはそれほど興味はない学生の受講を歓迎します。本好きな学生の、学域、学類を超えたサロンのような場になればと思っています。
Ⅱ. 学修目標(到達目標)
- 受講生が、自分の好きな本もしくは研究にかかわる本を選び、ブックカードにしたがって要点をまとめ、本を紹介できる
- 受講生が、他の受講生のプレゼンテーションを聞き、積極的に質疑応答に参加することで、傍観者ではなく、グループワークの担い手となることができる
- 受講生が、自分の関心分野だけでなく、他の受講生の紹介する本に触れることによって、様々な分野に関心を広げることができる
- 受講生が、実際のビブリオバトルを意識して、プレゼンテーションを演出できる
公式サイトに掲載のシラバスではブックシートと表記していましたが、要点だけを書いて欲しいので、ブックカードにあらためています
Ⅲ. 講義スケジュール
- リンクを参照
Ⅳ. 評価方法と割合
1. 評価方法
次項の項目及び割合で総合評価し、次のとおり判定します。
- S(達成度90%~100%)
- A(同80%~90%未満)
- B(同70%~80%未満)
- C(同60%~70%未満)
以上を合格とし、「不可(同60%未満)」を不合格とする。(標準評価方法)
2. 評価の割合
- 授業の感想:30%
- ブックカード:30%
- 学期末振り返りレポート:10%
- プレゼンテーション:10%
- 受講態度:20%
※授業には3分の2以上の出席を必要とします ※評価基準は、授業目標に準じます
3. ルーブリック
- PDF版はこちら
ルーブリックの評価項目およびグレードは、学修目標(到達目標)に対応して設計されています。成績評価についての質的な判断をする場合、このルーブリックに準拠します
Ⅴ. 授業時間外の学修に関する指示
1. 予習に関する指示
授業内で紹介する本を事前に読み、紹介の仕方について授業までに考えてきて下さい。この授業のためにわざわざ本を選び、読む必要はありません。趣味で読んでいる本、この授業以外の授業あるいは研究のために読んだ本でかまいません。
学期中に3冊前後の本を紹介することになります。好きな本と研究分野にかかわる本が対象です。要約については、ブックカードにしたがってまとめて下さい。ブックカードの他、学期末振り返りレポートが課されます。
2. 復習に関する指示
授業の感想を指定のフォームに入力下さい。
教科書・参考書
参考書
- 谷口忠大(2013)『ビブリオバトル:本を知り人を知る書評ゲーム』(文春新書)
- ビブリオバトル普及委員会(2013)ビブリオバトル入門 : 本を通して人を知る・人を通して本を知る(情報科学技術協会)
教科書・参考書補足
教科書は使用しません。教材は適宜、授業サイト(https://kariyach.github.io/teaching/Biblio-battle/)を通して配布します。
オフィスアワー・連絡先等(学生からの質問への対応方法等)
随時、対応します。授業の際、またはメール(kariyach@staff.kanazawa-u.ac.jp)による事前連絡にて、日時を調整します。