政治学概論II《2026》

イントロダクション

苅谷千尋

金沢大学

December 2, 2026

Keywords

  • シラバス
  • スケジュール

Ⅰ. 講師紹介

講師紹介

  • 氏名:苅谷千尋(かりやちひろ)
  • 所属:教育支援センター(主担当業務:高大接続コア・センター業務)
  • 専門:政治学 > 政治思想史(イギリス)
    • 18世紀イギリスの議会政治:レトリック受容と新興メディア
      • 聞き手を説得する技法の受容(キケロ;サルスティウス;タキトゥス)
      • 総合雑誌に掲載された偽装ディベートとそれをモデルとする議会政治の発展
  • 担当講義
  • Webサイト

校務(高大接続)

高大接続リーディングセミナー

  • 高校生向けに書かれた新書らを読みあう(セミナーの模様)
    • 最近の高校生は本を読まない?誰も紹介してくれないのが悪いのでは
    • 高校生向けの良書の出版(例:ちくまプリマー新書)

本で拓く探究ワークショップ

  • 「本との出会いが探究をより豊かにしてくれます」をコンセプトとするワークショップ(ワークショップの模様)

高大接続ラウンドテーブル

Ⅲ. シラバス

シラバス > 授業の目的

本授業は、政治学に関する基礎的知識を学ぶことを目的としています。グローバル化が進む今日、日本を世界の中に位置づける視点、また他国の問題、グローバルな問題を理解することが重要です。また、日本政治の特徴を理解するための有効な手段の一つは、それを他国と比較することです。この授業では、このような意味での比較を通して政治に関わる基本概念の理解を通して、政治や政策を動かす仕組み・メカニズムについて説明します。

シラバス > 授業の到達目標

  1. 受講生が、国民主権、国民国家、主権国家体制、国際法、選挙制度、官僚制度を中心とした公民分野の基礎的知識を得て、それを初学者に対してわかりやすく説明することができる。
  2. 受講生が、比較政治という手法を用いて、政治の諸現象を初学者に対してわかりやすく説明することができる。
  3. 受講生が、政治学の諸概念について、自分なりの視点を加味した、関係図を作成することができる。
  4. 受講生が、国際政治学、比較政治学ならびに公民分野に関わる基本的な資料、文献を読みこなすことができる。
  5. 受講生が、1及び2で得た知識を背景に、日々のニュース報道や新聞報道をより深く、また相対的に理解したうえで、自分自身の意見や解釈を、確かな根拠を明示しながら、明快に記述することができる。

シラバス > 授業の進め方

初回と第2回(2024年12月を予定)と第3回と第4回(2025年1月を予定)の授業はオンデマンド配信にて実施します。それ以降の授業は対面で実施いたします(2025年2月4日から4日間)。

授業はスライド資料を用いておこないます。受講生は、各単元に関連する指定文献を事前に読み、それについて要約や感想を書くことが求められます(リーディング・アサインメント(=文献予習))。また、すべての回答は一覧表にして配布します。

また、Googleフォームを用いて、定期的に受講者の授業理解を確認します(授業の感想)。オンデマンド授業は毎回、対面授業の場合は、一日に1回とします。こちらも、すべての回答を一覧表にして配布します。

シラバス > 単位についての考え方

Note | 予習復習も単位取得に必要な時間です

  • 授業出席時間だけでは、単位取得時間を満たしません
  • 学修の観点だけでなく、大学制度上、予習復習は必須です

1単位=45時間の学修の考え方(「大学設置基準」)

我が国の大学教育は単位制度を基本としており、1単位あたり45時間の学修を必要とする内容をもって構成することが標準とされています。ここでいう1単位あたりの学修時間は、授業時間内の学修時間だけではなく、その授業の事前の準備学修・事後の準備復習を合わせたものとなっています(文部科学省高等教育局 (n.d.))

2単位14週間の授業の場合

  • 90時間の学修を要し、うち1/3の30時間が授業時間
  • 残りの60時間が授業外での学修時間となる
    • 慣例的に概算計算される

シラバス > 教科書・参考書補足

教科書

  • 使用しない

参考書

  1. 高坂正堯『国際政治:恐怖と希望』(中公新書)、2017年(初版1966年))

世界平和を実現するために人類は古くから叡智を傾けたが、戦いは繰り返された。戦争の危機はなぜ去らないのか――この問いに答える書物は少ない。国際関係を単純に図式化・理想化することなく、また「複雑怪奇」といって正確な認識を諦めることもなく追い求めた著者が、軍縮、経済交流、国際機構などを具体的に検討しながら、国家利益やイデオロギーがからみあう現実世界を分析し、組織的に論じた国際政治の入門書。

  1. 建林正彦・曽我謙悟・待鳥聡史『比較政治制度論』(有斐閣アルマ、2008年)

国により,政治的安定や腐敗などの政治的帰結,経済成長や財政赤字などの経済的帰結に,なぜ違いが生じるのか。制度を変えることで,何が変わるのだろうか。政治的・経済的帰結の違いを政治制度によって説明する新制度論の諸議論を整理し,紹介する。

シラバス > オフィスアワー等

学生からの質問への対応方法等

  • 対面授業の期間中は、授業前後に質問、相談に応じます
  • この期間以外に、質問・連絡が必要な場合は、社会科教育講座主任の諸岡先生に御連絡ください

国際政治学

国際政治学 > 3つの研究領域

  1. 国家間関係
    • 外交
      • 17世紀ヨーロッパにおいて、制度、スタイルが大きく発展
      • 例:日米関係、日韓関係、G7
  2. 他国の国内政治(エリアスタディ)
  3. グローバルイシュー
    • 国境を越える課題とそれへの対処
      • 例:環境問題;公衆衛生問題

国際政治学 > 国際政治の基本的特徴

基本的特徴(1と3)

  1. (物理的)強制力を背景とする主権の欠如
    • 国際社会=無政府社会論(自然社会論)
  2. 複雑な利害関係と普遍的な価値の不在
    • 責任者と問題の当事者が錯綜
  3. 代表と世論という政治システムの欠如
  • ➡ ただし、完全な弱肉強食の社会にはなっていない点に注意が必要

協調が生まれる背景

  1. 国際社会を律する制度や慣行(国際機構;国際法)
  2. 大国の責任論(自制論)
  3. 国家利益と国際社会の利益は必ずしも対立しない
  4. 国際世論(NPO;NGO;マスメディア)

比較政治学

日本ってどんな国 > 出羽守と愛国者さま

「出羽守」と「尾張守」論法

  • 「海外では(出羽)」「日本はもう終わり(尾張)だ」(河野 (2020))
  • 海外の評価基準の受け売り(海外の美化)
  • 日本に対する低い評価

「SNSの愛国者さま」

  • 政権(特に安倍政権)の絶対的擁護
  • 自国の美談大好き(ゴミ拾う「美しい日本人」)
  • 排外主義;陰謀論

ポイント

  • どちらも比較軸、客観視に問題あり
  • ステレオタイプ(判で押したような国民像)

  

Ⅵ. 宿題と次回の持参物

宿題と次回の持参物

  • 宿題:

引用文献

引用文献

河野 有理(2020).「不思議の勝ち」を抱きしめて Voice,6月, 86–93.
文部科学省高等教育局. (n.d.). 大学における教育内容・方法の改善等について. https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/daigaku/04052801/003.htm